2012年3月8日木曜日

グローバルコミュニケーションに英語は必要?

最近、某大手日本法人が社内の公用語を英語にするとして話題になっていますね。

実際、本当にそうなのかと思ってサポートセンターに英語で電話をしてみました。
もちろん、僕の名前はおもいっきり日本人なんですけどね。

結論から書くと、電話口でEnglish speakerに変わられてしまいました(笑)
よくよく聞いてみたら、その法人が英語を話すのは部長クラスに義務付けられていて、その部長がいる会議では英語を使わないといけないそうです。

なので、末端はほとんど関係ないんだそうです。


さて、企業のグローバル化に英語は必須か?と問われると私自身はあまり必要ではないと考えています。

もちろん、英語が出来た方がいいわけですが、英語が出来ないメリットもあるからです。

弊職がコンサルさせていただいたある企業では、金型を作っておりまして、現在はベトナムで金型製造を行なっています。
もちろん、現地従業員に教えながら仕事を進める訳ですが、彼はボディーランゲージと日本語で作業工程の伝達をしています。

この方が、勘所がよく伝わるんだそうです。

なるほどと思いました。


製造業においては、その部品の名前が最初から英語であることが多く、そこの弊害はあまりありません。
問題は勘所と申しますか、キーになる場所を従業員は教えて欲しいと思っています。
本当モチベーションの高い現地従業員は日本語で聞いてくるそうです。


このやり方の方が日本の技術を肌で感じてくれてモチベーションも向上するそうです。



冒頭に書いた企業とは環境が違うので、そういったケースもありますよといったお話なのですが、実は英語には思わぬ落とし穴があります。

English speaker同士で何かの交渉をする場合、大抵の日本人はYES,NOをはっきりさせようとします。
しかし、実際の現場ではギリギリの表現が必要になったりします。相手の想像力をさぐりながらどこまで話をして、どのカードを切るかを考えながら交渉は進みます。

交渉の場で絶対にYesとNoを決めてはいけません。

議事録に書かれてしまったらずっとその条件で仕事をしなくてはいけなくなります。

ですから、例えばTOEICの点数が高いからと言って、その人が交渉の得点も高い訳ではありません。

空気を読むなんて言い方を良くしますが、やはり日本人はこの能力が世界的に見ても高いのではないかと思います。

英語が出来ないからって海外に出ていかない事は実にもったいない話だと思います。

これからの日本に必要なのは、コストで勝負するのではなく、日本のブランド力が必要だと思います。


高くても欲しいものを世界のマーケットに売る。


これに尽きるのではないでしょうか?

だとしたら、海外でも日本語で勝負すべきだと思うんですけどね。
その方が日本のブランド力が上がると思います。


せっかく携帯情報端末が沢山ありますから、ここに現地の翻訳ソフトを入れておけば、それで十分なのではないでしょうか?

ITを活用するだけで十分グローバル化に対応出来ると弊職は常々考えています。

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