ITを活用した大変ユニークな企業がございましたのでご紹介いたします。
株式会社 小林製作所様です。
どこがユニークかと申しますと、会社中にWEBカメラが90台も設置されているんだそうです。
単純に自分が従業員だったらいつでも監視されてるようで嫌だなーと思いがちですが、ここの会社は大変有効に活用されていらっしゃいます。
ご紹介させていただくこの会社は、ほとんどの製品が少量生産、もしくは1点ものの商品を制作していらっしゃいます。
もちろん、職人さんがほぼハンドメイドで作っています。
その生産過程をWEBカメラで撮影し、保存しておくのだそうです。
これは、製作過程を記録される従業員(職人さん)側にも大きなメリットをもたらします。
- 製造工程を記録することで、後で同じ注文が来た時にも対応出来る。
- 初めてその製品を制作する職人さんもすぐ同じものが作れる。
- 使用するジグがどこにあるかすぐわかる。
- 後で製作過程を検証し、無駄を省くことが出来る。
WEBカメラというとどうしても監視されていると思いがちですが、従業員から見てもメリットが大きいのですね。
この映像というデータをナレッジすることで、初めて引き算が出来るようになります。
製造過程で不要な物を検討し、どんどん引き算していくのです。
そうやって引き算された物は、時間とか材料費とかになるわけですが、これはもちろん従業員にお金(給与)という形で反映されます。
正に引き算のエンパワーメントに成功しているわけですね。
従来、人に頼っていた事をITにやらせて、人は人がやらなくてはいけない仕事に注力出来るわけです。
やはり、IT化を推し進めるには人が最初で、後からIT化しないと徒労に終わってしまうでしょう。
効率化(引き算)によって足し算(給与)が出来る事を、まずみんなで共有していくことがIT化のキーになると思います。
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